中古レコード屋の店主 里葉風流の「レア盤発掘に王道なし」 #005 マガジン・タイムマシーン (1)

 60年代の音楽雑誌の読者欄を眺めるのが好きです。

 レコード交換売買・ペンフレンド募集・ファンクラブ会員募集・バンドメンバー募集・Q&Aコーナーなどなど。熱い投稿を目にするにつけ、島根のIさんが950円で売りに出していた『マイ・ジェネレイション』は間違ってまだ残ってないだろうか、東京のKさんはアダモの「サントワ・マミー」とストーンズの「彼氏になりたい」とのトレードに成功しただろうか、京都のAさんはジェーン・アッシャーによく似た可愛いペンフレンドを見つけるのは無理だったに違いない、“至急・至急・大至急! 当方、放浪の旅を志すためフォーク・ギターのボックス・ケースを探しています。傷、変形、大歓迎。当地より半径100km以内でしたらすぐ参上”の下関のMさんはいい旅が出来ただろうか、と興味が尽きません。

 住所を手がかりにして彼らに電話してしまうのは、ただ単に商売上のレコード・ハント目的だけでなく、ロックにのめり込んだ60年代の若者のその後の人生がちょっぴり気になるからでもあります。十代に培われたロック魂はその後の人生にどう生かされたのか、又は生かされなかったのか…。

who

里葉風流(さとばふうる)