「レコードプレーヤーの話が必要だよね」季刊・アナログ編集部/浅田 #006  実は手軽に実践できる! レコード再生の音質向上テクニック

 レコードを聴く時に、皆様はどういったことに気を使うだろうか? オーディオを趣味としている方、もしくは過去に四苦八苦してレコード再生をしていた方々を除けば、おそらく大半の方はレコードプレーヤーを置いて、何も気にせずに針を落としているのではないだろうか。

 レコード再生は、見てのとおり極めて単純なメカニズムで再生されている。しかし単純であるがゆえに、ちょっとしたことが音質に大きな影響を与える。今回は簡単にできる音質グレードアップのテクニックを解説してみたい。ちなみに、この方法はいくつかあるのだが、今回はセッティングにまつわる代表的な部分をピックアップしてみた。

 まず置き場所だ。意外に多く見受けられるのが、レコード収納箱やカラーボックス等にそのまま置いている方。実はこれはあまりお薦めできない。レコードは盤の信号を針先からピックアップするメカニズムなので、床からの振動やカラーボックス自体の振動(これらが思った以上に影響が大きい)もそのまま増幅してしまうからだ。
 試しにプレーヤーの周りを拳で叩いてみて、スピーカーからその音が出ているようであれば、要注意である。
 理想はいわゆるオーディオラックのように振動対策を万全に施したものが理想的だが、まずは丈夫な家具等においてみても音質改善を感じることができるだろう。
 また、きちんとレコードプレーヤーが水平になっているかどうかも、非常に重要。これはオーディオテクニカのAT615(¥2,000/税別)のような水準器を使ってチェックすることができる。

01_AT615

 もし、自宅に丈夫な家具がない場合は、とりあえずインシュレーターと呼ばれる「脚」を強化する方法がある。これは接地面からプレーヤーに与える影響を改善する働きがある。さまざまなメーカーからさまざまな素材を活用したものが登場しているが、手軽な価格帯としては複合素材を採用したザ・J1プロジェクトの「A50R/4P」(¥3,600/税別)などがある。この他、金属系や木材系、化学素材系などがあり、それぞれ音質傾向は異なるので、好みの音調になるものを探してみるのも面白いだろう。

02_A50R-4P

 続いて振動からは離れてカートリッジを取り使けるトーンアームの高さである。こちらはテクニクスのSL-1200シリーズはもちろん、最近発売されて話題となっているオンキヨーのCP-1050(¥オープン)など本格仕様のプレーヤーに実装されている機能となる。再生時にアームが盤に対して水平になるようにセッティングすることで、より正確な溝のトレースに近づけることが可能だ。

03_cp1050

 レコード再生の場合は、セッティングが想像以上に音質へ影響を与えている。なんとなく気になった部分に振動対策や水平対策を施してみて欲しい。この手がかかる部分もレコード再生の面白さだ。

季刊・アナログ編集部 浅田