「レコードプレーヤーの話が必要だよね」季刊・アナログ編集部/浅田 #007  実は馬鹿にできない、日常のケアの話

 前々回はレコードクリーニングについて簡単にご紹介させていただいたので、今回はその流れで今回は日常のケアについてをテーマとしたい。
 レコード再生に関しての「日常のケア」とは、主に静電気との戦いといってもいいだろう。なぜなら、レコード再生にとって静電気は音質的にも大切なコレクションの保管にとっても「天敵」と言うべき存在だからだ。

 静電気は自然界にごく普通に存在する。また、レコードの素材はポリ塩化ビニールと非常に静電気が発生/帯電しやすいものだ。ましてや、レコードは盤面を針先でこすりながら音を再生するというもの。筆者が小学生のころはよく下敷きをこすって静電気を発生させて遊んでいたものだが、あれのエスカレート版というと想像しやすいかもしれない。それほどまでに、レコード再生は静電気を発生する。
 一般的にレコードを再生した際に聴ける「プチプチ」というノイズは静電気のせいと言われるほか、静電気が帯電してくると音がモヤモヤしたものとなるなど、音質的な影響は大きい。また保管という面では、静電気を放置してしまうと埃や汚れを引き寄せることになり、ひどい場合はコンディションを保つことすら難しいものとなる。

 では、具体的に静電気対策とは、何をすればいいのか。最も手軽なのは、除電効果のあるアイテムを使うことだ。
 メジャーなのは、オーディオテクニカのレコードクリーニングブラシ「AT6018」(¥3,300/税別)のようなクリーニングブラシを活用すること。試聴前に盤面の埃を取り去る効果があることはもちろん、除電効果のあるフェルトで盤面をタッチすることで、静電気を簡単に取り除くことができる。こうしたレコードクリーニングブラシを選ぶ際は、きちんと「除電」もしくは「静電気除去」という文言がカタログに記載されているかに注目していただきたい。

Ph1_AT6018

 さらに、最近ではこの静電気対策がレコード再生界で非常に高い注目を集めていることだけあって、なかには除電専用のアイテムも登場している。その代表格がSFCの「SK-III」(¥7,800/税別)という除電ブラシだ。

Ph2_SK-III

 この除電ブラシは手に触れる金属部分は導電率の高いロジウムメッキを、刷毛の部分は人工毛と天然毛を効果的にブレンド。特許技術であるコロナ放電現象を発生させることで、静電気を約80%除去できるという驚異的な除電性能を実現している。こちらはレコード盤はもちろんのこと、アームやヘッドシェルといったレコード再生にまつわるほぼすべての箇所に使用できるのも魅力的だ。

 たかが静電気、されど静電気。レコードを聴く前に除電、聴き終わってから除電ときちんとケアしてやることで、音質面と保管の両面で確かな効果を実感いただけるだろう。ぜひお試しいただきたい。

季刊・アナログ編集部 浅田