「レコードプレーヤーの話が必要だよね」季刊・アナログ編集部/浅田 #009

 これまで、レコード再生の楽しみ方をご紹介してきた本コーナー。
 もちろん、レコード再生はプレーヤーを買ってきて、接続してレコードに針を降ろせば音は鳴る。そう、とりあえず音は鳴る。
 しかし、レコード再生の本当の魅力を味わえるか、というと少し話は違う。

Ph1_cartridge

 そもそも、レコード再生が再び注目を集めている背景には、30×30cmという大きなジャケットやそれにともなう所有感、レコードに針を降ろして音楽を聴くことの充実感、そしてデジタルでは出せないアナログならではの音、ということがよく言われている。

 この「アナログにしか出せない音」という部分が少々難しい。
 得てして「レコードの音」のイメージを聞くと、「音が温かい」や「CDよりもゆとりのある感じ」といった意見が多い。もちろん、それはそれで間違いではないのであるが、実はきちんと再生することができたアナログは、CDよりもはるかに多い情報量、つまり「CDを超えた充実した音楽体験」ができるというのが、現在のオーディオの世界の共通認識となっている。

 いま、世間では「ハイレゾオーディオ」という言葉を多く目にする。「CDよりも大きな情報量を持っていますよ。だから音が良いんです」というのが売りとなっているのだが、実はきちんとセットアップされたレコード再生では、ハイレゾを超える音楽体験を可能にできるとも言われている。逆に言えば、「アナログならではの音を存分に再現するためには、とんでもなく大きな情報量を持つデジタルが必要」というわけだ。これが、オーディオや音楽制作の世界でアナログが重宝される理由ともなっている。

 しかし、レコード再生に関しては、CD等のデジタルでは考えられないようなことが音質に大きな影響を与える。それはこれまで解説してきたとおり、置き方ひとつから機器ひとつひとつのセットアップ、そして素材等である。
 そう考えると、ただ機器を買ってきて、セッティングしただけではレコードの音を聴いた気分にはひたれるものの、レコードに秘められた本当の音を聴いているとは言いがたい。

 というわけで、具体的に何をすれば音が良くなるか、ということについては、実に多くのパラメーターが存在する。
 小社音元出版では「レコードを再生する際にどういったことがポイントとなるのか」ということを一冊にまとめた『やさしくできるアナログレコード再生の本』(¥2,000)という媒体を刊行している。

Ph2_AnalogEntryBook

 せっかくレコードを聴くのであれば、できるかぎりその音を追い込めばもっと楽しくなるはず。ぜひ、レコード再生の深みへ、足を踏み入れていただければ幸いだ。

やさしくできるアナログレコード再生の本
定価:2000円(税込)
発行:株式会社音元出版
※詳細はこちら

季刊・アナログ編集部 浅田